雑学その6
毎年8月下旬もしくは9月上旬に初呑み切り(はつのみきり)という行事が行なわれます。
これは冬の間仕込んで蔵内のタンクで出荷を待っているお酒の品質を見極める大切な行事です。

通常冬仕込まれたお酒はビン詰後にビン貯蔵されるもの、それから熱処理を行ってタンク貯蔵されるものに分けられ、英君では大吟醸、吟醸、特別純米、特別本醸造、生酒などはビン貯蔵、量の多い純米、本醸造、普通酒はタンクにて冷蔵貯蔵されています。

タンクには呑み口という口が下の方に付いていて、この呑み口の封を貯蔵後初めて切り、適度に熟成しているか、出荷時期をどうするかなどを判断するという意味で初呑み切りという言葉が使われています。

大体、名古屋国税局の鑑定官、及び工業技術センターの技官をお呼びして清水支部の三蔵合同で行なわれ、評価されます。

めったにない事ですが、万が一酒質に異常が見つかった場合は再ろ過などの適切な処置を早めに行なったりするよう指導されます。これは基本的にお酒が腐造して売り物にならなければ酒税の収入が減少してしまう、また蔵元としてはタンクひとつ分の収入が減少して大打撃を受けてしまう為、国税局の鑑定官や私達蔵元は真剣にこの行事に取り組んでいます。

また、適度に熟成しているかどうかという判断以外に味の優劣も批評されるため、毎年結構ドキドキしてしまう行事です。
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