しぼりたて |
上槽したばかりのお酒をビン詰めし、そのまま出荷したもの。原酒が多く、アルコール度数は18度以上あるものが多い。濾過しないものはオリがでているものもある。味は新酒ならではの荒々しさを感じ、その荒々しさによって季節感を楽しむお酒。 |
ひやおろし |
春先に上槽したお酒を火入れした後、タンクに貯蔵してひと夏越させ、秋口にビン詰して出荷したもの。これも原酒が多く、味は半年の貯蔵により、ゆるやかに熟成し、荒々しさが消えて滑らかになっている。 |
斗ビン囲い |
通常は圧搾機によってお酒は搾られるが、鑑評会に出品するための大吟醸は袋吊りといって、もろみが中に入った搾り袋を宙吊りにして圧力をかけず、ポタポタと垂れるお酒を一斗ビン(一斗は10升)に集める。それらをビン詰し、出荷したものを斗ビン囲い、又は雫酒と呼ぶ。鑑評会出品用なので香りが高く、品質も最高なものが多い。 |
生酒 |
上槽してから一度も火入れを行わず出荷される酒。風味は新鮮で喉越しも良いが、品質が変化し易いため、冷蔵庫への保管が不可欠。 |
生貯蔵酒 |
上槽してから火入れをせずにタンクに貯蔵し、ビン詰時に一度だけ火入れを行って出荷される酒。生酒と比較するとやや風味は落ちるが、酒質は比較的安定している。できれば冷蔵庫に置きたい。 |
生詰 |
上槽してから火入れを行ってタンクに貯蔵し、ビン詰時には火入れを行わず、冷酒の状態でビンに詰められる。風味は生酒に近いほどに新鮮でしかもまろやかだが、よほど注意しないと雑菌に汚染される可能性もある。ひやおろしにはこの手法がとられる事が多い。 |
生一本 |
表示だけ聞くと生酒かと勘違いしてしまうが、実は自家醸造した純米酒のこと。一頃大手の蔵元では委託醸造させたお酒に自社ブランドのラベルを貼って出荷していたが、それらのお酒と区別するため生一本という表示をすることがある。 |
樽酒 |
木製の樽で貯蔵し、木香がついたお酒。通常は樽のままか、ビン詰して出荷される。 |
古酒 |
タンクに貯蔵してから一年以上経過したお酒。一般的に貯蔵年数が明記されている。温度管理さえしっかりとしているならば、貯蔵年数と共に深い味わいが増してくる、近年注目のお酒。自分で購入したお酒を新聞紙などで包み、冷暗所に保存しておくのもおもしろい。 |
原酒 |
通常お酒はビン詰時に加水され、アルコール度数を調整して出荷されるが、搾ったまま手を加えない状態のお酒を原酒という。ただし、仕込みごとに若干のアルコール度数の差があるため、その調節のための1%以内の加水は許されている。 |
鬼ころし |
もともとの由来は鬼をも殺すような悪酒、まずい酒という所から来たが、現在では荒々しい辛口の酒という意味で使われている。従って鬼ころしの名がついた酒は総じて辛口と思ってよい。 |
金賞受賞酒 |
ここでいう金賞とは国税庁主催、全国新酒鑑評会において優秀な成績を修めた大吟醸酒に対して送られた賞のことである。金賞を受賞した大吟醸と同一のお酒にのみ表記できる。 |
山廃仕込み |
現在主流である速醸系の酒母ではなく、生もと系の山廃酒母を使用して造られたお酒。コクがありどっしりとした味わいが特徴。詳しくは「酒を造る」の仕込みを参照。 |
米だけの酒 |
原材料的には米と米麹であるが純米酒と表示するには精白を70%以下にしなければならない為、それより削っていない、または米の糠等を使用して仕込まれている酒。風味は純米よりも劣るが安価であるのが魅力。 |