仕込み
本格的に仕込む前に、小仕込みを行って酵母の菌数を増殖させます。この小仕込みを酒母といいます。
酒母には生もと系酒母と速醸系酒母の2種類があり、生もと系酒母は現在は山廃酒母として一部仕込まれていますが、現在では速醸系が主流です。速醸系酒母は水、蒸米、米麹、酵母を小タンク内で混合し、温度調節を繰り返しながら約2週間で出来上がります。酒母が出来上がるといよいよ本格的な仕込みです。
もろみではタンク内で糖化を発酵が追いかけるように進行して行くため、2つの反応がバランス良く進むよう温度管理が非常に重要です。目的の酒質によっても変わりますが、12〜13℃を中心に約5〜16℃という低温で仕込まれます。
仕込みの最初の4日間は、初添え、踊り、仲添え、留添え(はつぞえ、おどり、なかぞえ、とめぞえ)と呼ばれ、少しづつ内容量が増加するよう仕込まれます。踊りというのは1日仕込みを休み、酵母の増殖を促す日です。一般的には初添え、仲添え、留添えと徐々に品温を下げて行き、留添えでは7℃以下が目標です。その後は日数が経つにつれ徐々に品温を上げ、約15℃で引っ張り、その間酸度、アルコール度、日本酒度などをチェックしながら約30日で出来上がりです。
生もと系酒母 雑菌を殺菌するための乳酸を添加せず、自然に乳酸菌が付いて、そこから出る乳酸によって殺菌を行い、酵母をその後添加して増殖させて行く形式の酒母。米、米麹をすりつぶす山おろしという作業を現在では行わないため、一般には山廃酒母と呼ばれ、一部ではこの酒母を使用して仕込まれた酒を山廃仕込として販売しています。どっしりとした酒質が特徴ですが、手間がかかる上にリスクもあるので現在ではあまり使用されていません。
速醸系酒母 乳酸を添加して、乳酸酸性になったところで酵母を添加し、安全に増殖させて行く形式の酒母。約2週間で出来上がる上、軽い酒質になるということで現在の酒母造りの主流です。
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